終活ケアインストラクター養成講座は

ターミナル期の療養者や家族とのコミュニケーション法、
死後のケアの実際、現代の葬送に関する基礎知識、
葬送のイメージトレーニングをめざす「入棺体験」、
療養者と共にできる各種の葬送グッズ制作アクティビティ、

など、「旅立ちの準備をケアにする」新しいメソッドの指導者を養成します。




2日間連続・短期集中で行われる終活ケアインストラクター養成講座の概要は以下のとおりです。
この講座では、ターミナル期のこころのケアに着目し、療養者が葬送の準備を通じて社会的なつながりを意識し、人生を振り返り、死を前向きに捉えることを支援するためのケア手法を学びます。
体験や実技指導を取り入れた、実践的な講座です。病院や施設、それぞれの地域におけるターミナルケアに、死後まで包括した新しいケア手法を取り入れたい方の参加を募集中です。
修了証(指導者資格認定証書)を発行します。


対象者

医療・介護・福祉などの専門職で、ターミナルケアの指導者を目指す方
専門職向けの内容ですが、一般の方も受講可能です。


日時

2015年 7月11日(土)10:30-17:00
2015年 7月12日(日)9:30-17:00

2日間連続・短期集中の講座です。1日目のプログラム終了後に交流会を兼ねた30分程度のコーヒーブレイク(自由参加・参加費無料)があります。

研修内容

会場

東京都内(JR・東京メトロ・TX「秋葉原」駅徒歩4分)
お申込みの方に個別にご案内します。

受講料

8万円(2日間、税込み、教材費込み)

講師

尾崎文彦(一般社団法人これから楽交代表理事)


一般社団法人これから楽交代表理事。1967年11月神奈川県藤沢市生まれ。都内鍼灸専門学校を卒業後、2001年に鍼灸院を開設。2010年鬱病を発症し会社を譲渡。1年半の闘病生活後再び小さな治療施設で復帰。人間としての死生観を見つめる大切さに気づき、社会に欠けた死に関するサポート力が必要であると提言。2013年ウィルライフ社増田進弘氏と出会い、これから楽交の前身となる活動と考え方に共感し、2014年9月一般社団法人これから楽交を設立。現在はその活動とイズムの拡散拡大のためエリア開拓を進める。

安田かほる(一般社団法人これから楽交)


一般社団法人これから楽交事務局。おまかせ、おしきせの葬儀ではなく、今の時代にあった心からの葬送を実現するには、地域や血縁だけに限らず、同じ思いで繋がり、多様な価値観で互いに助け合える新しいカタチの協働コミュニティが必要と考え、これからの「生き方」と「逝き方」を楽しく学び合う「これから楽交」の設立から参加。「自分らしさ葬送計画」をはじめ「思い出の着物で棺をつくるワークショップ」などを担当。

奥山晶子(葬儀ライター)


1980年生まれ。2003年より2年間葬儀業界に従事、2008年、仕事の経験をもとに喪家向けの実用誌「フリースタイルのお別れざっし 葬」を発刊。以後、葬儀ライターとして活動している。著書に『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』(文芸春秋)、『終活バイブル』(中央公論新書)がある。

松本ふみ子(布小物作家)


布小物作家「Pomme de Pin」として制作活動を続ける中で「これから楽交」と出会い、棺のボディカバーのデザイン・製作・ワークショップなどを手掛ける。予てより自然環境破壊、食の安全性について関心を持ち続けており、その観点から「これから楽交」の活動に感銘を受け、葬儀の現状、自然環境への影響と棺についての語り部として活動も始める。

山内誠一(株式会社山内葬祭 代表取締役)


1967年、新潟市南区新飯田生まれ。東京葬祭を経て、1992年家業である山内造花店に入社。2008年、株式会社山内葬祭に商号を変更して、代表取締役に就任。「葬儀のオーダーメイド。人生の数だけ葬儀のカタチがある。」をコンセプトに常にご遺族の視点で「心」を重視した葬儀サービスを創造することで真に満足していただける葬儀の実現をめざしている。最近では、葬祭専門学校の非常勤講師をはじめ、看護師・介護士など医療従事者向けに、グリーフサポートや遺体保全などの講師も務める。

監修者

佐々木由惠(日本社会事業大学教授)
神山資将(一般社団法人知識環境研究会)

お申込み

お申込みフォームからお申込みください。
事務局からの返信メールをもって予約完了となります。

お申込み

その他

2日間のプログラムの修了者には終活ケアインストラクター資格を認定します。修了証(指導者資格認定証書)を発行し、活動を継続的にサポートします。

研修のねらい

多死社会を迎えた今、「終活」など、自らの死を主体的に捉えようとする活動が広がっています。医療や介護の現場でも、「自分らしい死」を望む療養者のニーズに応えるための知識やスキルが重要性を増しています。

私たちは、終末期のこころのケアとして、生前から療養者自身が取り組む「葬送準備」に着目しました。ターミナルケアの専門家と葬送の専門家らの協力を得て研究を進めた結果、療養者と共に実践できる各種のアクティビティを通じて「葬送の準備をケアにする」という新しいケア手法を開発しました。「自分らしい」葬送グッズの制作や入棺体験などのワークを行うことにより、療養者とケアする者の双方にとって、死を前向きに受け入れる効果が期待されます。

今回初めての開講となる「終活ケアインストラクター養成講座」は、指導者を目指す方を対象とした、資格認定を含む2日間の短期集中講座です。終末期の心理や死後のケアと葬送に関する知識を学び、療養者自らが葬送の準備をするアクティビティを日常のケアの中で提供するスキルを身につけます。理論の他に体験やワーク、指導法の講習を取り入れた実践的な講座です。

参加された方が、それぞれの職場や地域で「終活ケア」をターミナルケアに取り入れ、実践してくださることを期待します。

プログラム概要

<1日目>
オリエンテーション
導入―生と死をつなぐケア
現代の葬送に関する基礎知識
 家族中心の葬送、家族がいない場合の葬送、グリーフケアの歴史的役割、グリーフサポートの必要性
グリーフケアを大切にした葬送  実例の解説、生前に準備するグリーフケアの効果
「自分らしい」棺(ひつぎ)の装飾制作実習
 棺の知識、自分らしい棺とは、棺の装飾の実例、棺のデザインと制作
入棺体験会
 棺に入ってみると見えるもの・こと、棺に入る体験と棺を閉じる体験、ケアとしての入棺体験
グループ討議と発表
 グループで終活ケアについて話し合う、療養者の死の受容について考える
交流会(コーヒーブレイク)
<2日目>
療養者とみまもる者が共に創るターミナルケア
 グリーフケアの実際、エンゼルケアの実際
ターミナルケアの対話
 終末期の接し方、対話の上で配慮する点、従事者の思いと当事者の思いのズレを見極める、
ペアに分かれた相談ロールプレイ
メモリアル・ウェルカムボード制作実習
 人生を振り返るメモリアルボード、葬儀にも使えるウェルカムボードの効果、制作実習
葬儀後のプロセス
 遺品整理、各種手続き、独居者・単身者などのケース
修了式
 終活ケア指導者の心得4か条
など

終活ケアの位置づけ

2015年7月に初開講となる「終活ケアインストラクター養成講座」は、「療養者とみまもる者が共に創るターミナルケア」で多死社会に貢献することを目指す「共創的ターミナルケア(Co-creative Terminal Care: CTC)」シリーズの一環として実施するものです。
CTCシリーズのその他の講座には、医療的ケアを中心にターミナルケアの各種手法を総合的に学ぶ「ターミナルケア指導者養成講座」、療養者や療養者家族とのコミュニケーション手法とそれぞれの思いを取り入れたケアの計画法を学ぶ「ターミナルケアのプランニング講座」があります。


一般社団法人知識環境研究会教育会 〒101-0044東京都千代田区鍛冶町2-11-22